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技術ページの書き方|部品加工会社が問い合わせを増やす3ステップ

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技術ページの書き方|部品加工会社が問い合わせを増やす3ステップ

「加工できる素材の種類も、公差も、設備一覧もきちんと書いてある。それなのに問い合わせが増えない」——樹脂成形や切削加工を手がける部品加工会社の技術ページには、こういった状況が多く見られます。

情報が足りないのではなく、書き手と読み手のあいだに「言葉のズレ」があるのが原因です。加工会社の担当者が当然のように使う「±0.05mm」「POM・ABS対応」「3軸マシニング」といった言葉は、発注者の購買担当や設計者には「自分の困りごとへの答え」として届いていないことがほとんどです。

このコラムでは、スペック情報を発注者視点の言葉に置き換えるための3ステップを、樹脂成形・切削加工会社の具体例を交えながら整理します。特別なマーケティング知識がなくても、自社の技術ページに少しずつ手を入れられる内容を目指しました。

なぜ技術ページの書き方が「スペック列挙」になりがちなのか

部品加工会社が技術ページを作るとき、多くの場合は設備カタログや社内資料をベースにします。その資料はもともと「自社が何を持っているか」を整理したもので、発注者が「何に困っているか」を起点に書かれていません。

技術資料を確認する製造業の担当者

たとえば、あるPOM(ポリアセタール)の精密切削を得意とする会社が技術ページに書いていた内容を例に挙げます。

  • 対応素材:POM、MC Nylon、PEEK、PTFE
  • 加工精度:±0.02〜0.05mm
  • 最大加工サイズ:φ200mm × L500mm
  • 設備:CNC旋盤4台、マシニングセンタ2台

これらはすべて正確な情報ですが、「自分の部品がここに頼めるかどうか」を判断したい発注者には、どこに問い合わせればよいのかが見えません。スペックが並んでいるだけでは、発注者が「これは自分の困りごとを解決してくれる会社だ」とは受け取れないのです。

ステップ1:発注者が「困っている場面」を言語化する

最初にやるべきことは、自社に問い合わせてくる発注者が、どんな状況で検索をしているかを書き出すことです。Webの専門知識は不要で、営業担当者や現場の受注担当者に「よく聞かれること」「断った案件の理由」を確認するだけで十分です。

発注者の困りごとを集める手順

「よく聞かれること」をリストにする

たとえば同じPOM切削の会社であれば、次のような声が営業担当者から出てくるはずです。

  • 「食品機械のガイドレールに使いたいが、耐薬品性は大丈夫か」
  • 「他社に断られた細穴加工を引き受けてもらえるか」
  • 「試作1個から対応できるか」
  • 「図面なしで形状から相談できるか」

これらが、発注者が本当に知りたい「用途と課題」です。この声を技術ページに組み込むことで、読んだ人が「自分のことを指している」と感じる文章になります。

「断った案件」も情報になる

対応できない素材や精度の限界を正直に書くことも有効です。「φ5mm以下の細穴加工は別途ご相談ください」のような一文は、ページの信頼感を上げると同時に、問い合わせの質を絞り込む効果があります。

ステップ2:スペック情報を「発注者の言葉」に置き換える

ステップ1でリストアップした困りごとをもとに、既存のスペック情報を書き換えます。削除するのではなく、スペックに「なぜその数値が必要な場面で役立つか」を添えるイメージです。

スペック表記 vs 発注者視点の表記

書き換えの具体例

書き換え前(スペック) 書き換え後(発注者視点)
加工精度:±0.02mm 摺動部品や軸受けまわりの精密部品に対応。他社に「難しい」と言われた案件もご相談ください。
対応素材:POM・PEEK 食品機械・医療機器・半導体製造装置など、金属代替が求められる用途に対応しています。
最小ロット:1個〜 試作・単品の1個からお受けしています。量産移行前の検証用部品にもご活用ください。
設備:CNC旋盤4台 同仕様の設備を複数保有しているため、急ぎの納期にも対応できる場合があります。

スペックが消えるわけではなく、「その数値が発注者にとって何を意味するか」が追加されるだけです。文章量は増えますが、ページを読んだ人が「自分の案件を持ち込んでよいかどうか」を判断しやすくなります。

ステップ3:「用途と課題」のセクションをページに追加する

ステップ1・2の内容をまとめて、技術ページの中に「こんな課題に対応しています」「こんな用途で使われています」というセクションを独立して設けます。設備一覧や精度表の前か後ろに置くだけで、ページ全体の印象が変わります。

「用途と課題」セクションに入れる3要素

セクションに入れるべき内容

  1. 典型的な発注者の困りごと(2〜3例):「他社に断られた」「試作段階で相談できる会社が見つからない」など、実際の声に近い言葉で書く
  2. 自社が対応できる用途の例(業種・製品名):「食品機械のガイド部品」「半導体製造装置のハウジング」など、具体的な部品名や業種を入れる
  3. 問い合わせの入り口を明示する:「図面がなくても素材・形状・数量を教えていただければ概算をお出しできます」のように、何を連絡すればよいかを書く

樹脂成形を手がける別の会社では、このセクションを追加したことで、それまで「設備紹介ページ」として扱われていたページが「相談の入り口」として機能し始めたという事例があります。技術の説明は変えていなくても、読み手の行動が変わります。

まとめ

技術ページに素材・精度・設備を書くだけでは、発注者の「問い合わせしよう」という判断にはなかなかつながりません。まず営業担当者から「よく聞かれること」を収集し、スペック情報に「発注者の用途と課題」の言葉を添え、独立したセクションとして整理する——この3ステップが、問い合わせにつながる技術ページの書き方の基本です。大がかりなリニューアルをしなくても、既存ページへの追記・書き換えから始められます。自社の技術情報を「加工会社の言葉」から「発注者の言葉」へ翻訳することが、最初の一歩です。

BtoB企業の技術発信と採用コンテンツを、制作から月次運用まで担当しています。まず現状のサイトを無料で診断します。

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