2026.9.30
加工事例・納入事例ページの書き方【製造業向けテンプレ付き】

「事例ページを作ったのに、なかなか問い合わせに結びつかない」――そんな声を製造業のお客さまからよくいただきます。加工事例・納入事例ページは、製造業サイトのなかでも特にコンバージョンに直結する重要コンテンツです。
しかし多くの場合、写真を数枚並べて「○○を加工しました」と一言書いただけで終わってしまっています。それでは読み手(=見込み客)が「自社の課題を解決できるか」を判断できません。
この記事では、加工事例・納入事例ページをどんな構成で書けば問い合わせにつながるか、製造業向けのテンプレートとともにわかりやすく解説します。
なぜ事例ページが製造業サイトで重要なのか
製造業の購買担当者が取引先を検索するとき、「○○ 加工 事例」「△△材 切削 実績」といったキーワードを使うことが多くあります。このようなキーワードは検索ボリュームこそ小さめですが、購買意欲が非常に高い層が使う言葉です。つまり事例ページをしっかり作ることは、SEO的にも営業的にも効果が高い施策といえます。

また、AIが検索結果を要約して答えるAI Overview(AIO)でも、具体的な数値や実績が含まれたコンテンツは引用されやすい傾向があります。「材質・寸法・工法・解決した課題」を丁寧に記述した事例ページは、AIにとっても「信頼できる情報源」として認識されやすくなります。
事例ページに入れるべき6つの要素
問い合わせにつながる事例ページには、以下の6要素を盛り込むのが基本です。どれか一つでも欠けると、読み手が「自分に当てはまるか」を判断できなくなります。
- ①業種・用途:「自動車部品メーカー向け」「医療機器筐体」など、読み手が「うちと似ている」と感じられる情報
- ②課題・背景:お客さまがどんな困りごとを抱えていたか(例:「既存の加工業者では公差±0.01mmを安定量産できなかった」)
- ③加工内容の詳細:材質・寸法・工法・設備・工程数など。できるだけ具体的な数値を入れる
- ④提案・工夫のポイント:「なぜ自社を選んだのか」「他社と何が違うのか」を伝える箇所。ここが最も差別化になります
- ⑤結果・効果:「不良率が1/5になった」「リードタイムを3週間から10日に短縮」など、数値で示せると説得力が増します
- ⑥写真・図面(可能な範囲で):完成品・加工中の写真を入れると信頼感が格段に上がります。NDAがある場合は一部ぼかしやモデル部品での代替も可能です
製造業向け:事例ページの書き方テンプレート
以下のテンプレートをそのままコピーして使えます。各項目を埋めていくだけで、情報が整理された読みやすいページが完成します。
【テンプレート】加工事例ページの構成
| 項目 | 記入例・ポイント |
|---|---|
| タイトル | 「SUS316L 精密切削加工|医療機器部品の量産対応事例」など材質+工法+用途で構成 |
| 概要(リード文) | 2〜3文で業種・課題・結果を要約。検索結果のスニペットにもなるため重要 |
| お客さまの課題 | 箇条書き2〜3点。「〜で困っていた」「〜が難しかった」という言葉で書く |
| 加工仕様 | 材質・寸法・公差・工程・使用設備をテーブルや箇条書きで記載 |
| 当社の提案・工夫 | 「なぜこの工法を選んだか」「どんな工夫をしたか」を200〜300字で説明 |
| 結果・お客さまの声 | 数値で効果を示す。お客さまのコメントが取れれば信頼性が大幅アップ |
| 写真 | 完成品・加工中・検査工程など2〜4枚。スマホでも読めるサイズ感で |
| CTA(行動喚起) | 「同様の加工でお困りの方はお気軽にご相談ください」+問い合わせボタン |
タイトル・URLの付け方でSEO効果が変わる
事例ページのタイトルは、「材質+工法+用途(業種)」の組み合わせで作るのが基本です。たとえば以下のような形です。

- 「A5052 アルミ板金溶接加工|電機メーカー向け筐体製作事例」
- 「チタン切削 精密部品 量産対応|航空機関連部品の加工事例」
- 「ナイロン射出成形 小ロット対応|食品機械向け樹脂部品の納入事例」
URLスラッグも英語や読みやすいローマ字で設定しましょう(例:/case/aluminum-sheet-metal-electrical)。日本語URLは文字化けリスクがあり、SNSでシェアされたときに不格好になることがあります。
また、ページ内に「材質名」「工法名」「業種名」を自然な形で複数回登場させることで、検索エンジンとAIの両方に「このページは○○加工の専門情報だ」と認識させやすくなります。
事例ページを増やし続けるための運用のコツ
事例ページは1〜2件あっても効果は限定的です。同じ加工カテゴリで材質・業種・難易度のバリエーションを増やしていくことで、「このジャンルに詳しいサイト」として検索エンジンから評価されていきます。
継続的に増やすためには、社内の仕組みづくりが大切です。たとえば次のような運用フローが参考になります。
- 営業担当が納品時にヒアリングシートを記入(課題・仕様・結果の3点だけ)
- 広報・Web担当がテンプレートに流し込む(構成が決まっていれば30〜60分で書ける)
- 月1〜2件のペースで公開を目標にする(最初は既存の実績から遡って記事化するのもOK)
「公開前にお客さまの確認が必要では?」と心配される方も多いですが、業種・企業名を特定できない形で書けば多くの場合は公開できます。不安な場合は「A社(自動車部品メーカー)」のような匿名表記で対応しましょう。
まとめ
加工事例・納入事例ページは、「何を作ったか」だけでなく「どんな課題を・どう解決したか・結果はどうだったか」まで書くことで、初めて問い合わせにつながるコンテンツになります。テンプレートを活用して社内で運用フローを作り、月1〜2件のペースで積み上げていくことが大切です。事例が増えるほどSEO評価も上がり、特定の加工ジャンルでの検索上位が狙いやすくなります。まずは既存の納品実績を3件ピックアップして、テンプレートに当てはめてみることから始めてみてください。

